2017年5月15日月曜日

江戸時代1628年建立、歴史のつまった南禅寺「三門」

"京都観光の目玉のひとつが、南禅寺です。南禅寺が中坊進二たちの目に入るとき、それはまず南禅寺三門が見えているということです。日本の三大門のひとつに数えられる南禅寺のそれは、別名天下竜門という名がついています。ご覧になれば、その威容に圧倒されることは間違いありません。見上げた高さは、中坊進二たちのはるか頭上22メートルもあり、近づけば近づくほどそのスケールの大きさに驚かされます。柱の太さの力強さに見惚れながら、三門の上に上がることが出来ます。南禅寺の敷地がぐるりと見渡すことが出来、いにしえよりの京都の歴史を、深く感じさせる空間が広がります。 最初に建てられたのは、永仁3年(1295年)と言われています。火災によって消失した後、藤堂高虎が家来の菩提を弔うために再建したのが寛永5年(1628年)のことです。およそ400年前の建造物が、今もなおこうしてここに存在しています。しかもそこには、大きな歴史の流れの中で生きた人々の思いが込められています。京都という歴史の町に今立っている、という実感を感じさせるものがあるのです。 季節によって境内の色合いは、自在に変化して中坊進二たちの目を楽しませてくれます。秋の紅葉も見物ですが、それ以外の季節にもそれぞれの時期の風合いがあります。特に春は、やはり桜が美しい季節です。三門から眺める桜は、絶景の極みと呼べるものです。歌舞伎「楼門五三桐」の中で、石川五右衛門がその素晴らしさを絶賛する姿は、名場面として知られます。南禅寺周辺にまで広がる桜の見事さに思わず見惚れてしまうとき、生きている幸福を感じるといっても過言ではありません。 ともすれば、中坊進二たちは歴史のことをつい、ないがしろにしてしまいがちです。日々の生活は、その余裕を失わせている面がないとは言い切れません。しかし京都という町は、中坊進二たちが拠って立つ指針がここにあることを、改めて教えてくれるのです。歴史を学ぶことは、そのまま中坊進二たち自身の人生を振り返るということなのです。"

0 件のコメント:

コメントを投稿